ランキングイベントの参加者数を順位データからほぼ正確に推定する

※この記事はMathJaxおよび\LaTeXを使用しています。

どーも、THでございます。今回は、「ランキングイベントの参加者数推定」のお話です。

はじめに

スマートフォン向けゲームアプリ「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」(通称:黒ウィズ)内にて去る2022年2月25日から28日にかけて行われたランキングイベント「大魔道杯」における参加者数について数学的に考察していきたいと思います。

この大魔道杯では、過去9年弱の間に幾度となくシステム変更が行われています。

そして今回の大魔道杯では総合ランキング上位報酬の配布条件が変わり、以前の「上位25000以内」から「上位35%以内」となりました。

それまでは参加人数に関わらず一定数に配布されていたので、上位報酬の相対的な所持率が大魔道杯ごとに異なり、最大40%にも上る*1こともありました。

今回の変更により、運営はランキングイベントとしてアクティブユーザー数にかかわらない形で報酬獲得難度を設定した形になります。

また、%表示があるおかげで参加者数を逆算可能となったのです。

参加者数明示の影に思わぬ罠あり ―丸め誤差問題―

ただ、この「上位◯%」システムですが、とある問題点があります。

それは「ボーダーラインと同じ数値表示の場合はどうなるか」です。

「上位◯%」とした場合、配布人数は参加者数と割合の積となりますが、これがきれいに整数になることは少なく、逆にユーザー視点でいえば表示桁数以下の数値で決まってしまう場合もあるわけです。

特にこの「表示桁数以下の数値」の扱いに複数通りの処理があるため、複雑化する場合もあり、この対応が不誠実であった場合は炎上や返金騒ぎにもなりかねない「大きな爆弾」ともいえるのです。

参加者数推定(事前準備編)

前置きはこのくらいにして、本題の参加者数推定へ移ります。

このシステムでは「上位◯%」の表示は小数点第2位まで表示されますが、小数第3位の扱いについては公表されていないため、数値の丸め方を含めて推定する必要があります。

小数第3位の扱いには大きく以下の2つが考えられます。

  • 小数第3位を四捨五入
  • 小数第2位未満を切り上げ

実例を挙げるならば、表示が「上位32.41%」であった場合、

  • 小数第3位を四捨五入している場合
    →真の値は32.415%以上32.415%未満
  • 小数第2位未満を切り上げている場合
    →真の値は32.400%より大きく31.410%以下

となります。

以下、順位t位で表示が「上位a%(小数第2位まで)」、実際の参加者数がx人であるとします。

[1]小数第3位を四捨五入する場合

真の値について、

\begin{align}
a-\dfrac{1}{200}\leqq\dfrac{100t}{x}\lt a+\dfrac{1}{200}
\end{align}

これをxについて解いて

\begin{align}
\dfrac{20000t}{200a+1}\lt x\leqq\dfrac{20000t}{200a-1}\cdots(1)
\end{align}

[2]小数第2位未満は切り上げとする場合

真の値について、

\begin{align}
a-\dfrac{1}{100}\lt\dfrac{100t}{x}\leqq a
\end{align}

これをxについて解いて

\begin{align}
\dfrac{100t}{a}\leqq x\lt\dfrac{10000t}{100a-1}\cdots(2)
\end{align}

この時点で(1)と(2)どちらが正しいのかは不明なので「xは(1)または(2)を満たす」となるのですが、(2)の上限の分子分母に2、下限の分子分母に20000をそれぞれ掛け、

\begin{align}
\dfrac{20000t}{200a}\leqq x\lt\dfrac{20000t}{200a-2}
\end{align}

とすると大小関係がはっきり見えるので、

\begin{align}
\dfrac{20000t}{200a+1}\lt x\lt\dfrac{10000t}{100a-1}
\end{align}

がこの時点でのxの推定範囲となります。

ちなみに、順位tと位置aはほぼ比例関係にあるため、tより実数k(k\gt1)倍だけ順位の低いkt位(上位ak%)と整数n(-2\leqq n\leqq1)について、

\begin{align}
f(a,k,n,t)=&\dfrac{20000kt}{200ak+n}-\dfrac{20000t}{200a+n}\\
=&20000t\left(\dfrac{k}{200ak+n}-\dfrac{1}{200a+n}\right)\\
=&\dfrac{20000nt(k -1)}{(200ak+n)(200a+n)}
\end{align}

となり、k -1\gt0であるからn\gt0のときf(a,k,n,t)\gt0n\lt0のときf(a,k,n,t)\lt0となるため、順位が低いほどxの範囲が狭くなる効果があります。

ただし、実際に表示されているaの値は丸め誤差を含むので、素直に範囲が狭まらないこともあることに注意です。(特に上限側)

参加者数推定(本番編)

さて、ここまでの推察を大魔道杯終了までにしておき、迎えた順位発表。

筆者の貧相な人脈により下記2つのデータを確保しました。

  • 12453位、上位18.68%\cdots(3)
  • 52982位、上位79.44%\cdots(4)

これらのデータを先述の(1)(2)式に代入する以下の通り。

  • (1)(3)から、66647.04\lt x\leqq66682.73\cdots A
  • (2)(3)から、66664.88\leqq x\lt66700.59\cdots B
  • (1)(4)から、66690.16\lt x\leqq66698.56\cdots C
  • (2)(4)から、66694.36\leqq x\lt66702.76\cdots D

これを数直線上に図示すると下のようになる。

f:id:TH53439830:20220308220429p:plain

ここで、領域Aと領域Cに共通部分がないことは、2つのデータが同じ参加者数から得られているものであることと矛盾してしまいます。

よって、数値の丸め方について「[1]小数第3位を四捨五入」という説は否定され、「[2]小数第2位未満を切り上げ」が実際に適用されていることになります。

ゆえに、実際の参加者数の推定値は、領域Bと領域Dの共通部分内にある整数となり、66695人以上66700人以下となります。

おわりに

ここまで長々と書いてはきましたが、やってることはただ連立不等式を解いているだけです。Twitterを見ると約66686人との結果報告が上がってきていましたが、実際は的外れでした。ちゃんと式を立てて計算すれば真実は見えてくるのです。

それでは今回はここまでとします。ご覧いただきありがとうございました。

*1:2021年11月開催の「大魔道杯 with 用心棒エーネヤ」

KATO E261系サフィール踊り子 1号車Assyを組み立て&色差しする

どーも、THでございます。今回は数式は一切出てこない鉄道模型のお話です。

はじめに:Assyパーツとは

KATO製品には特別企画品を除き「Assyパーツ」という補修用パーツが設定されており、必要なパーツのみを手に入れることができる。特にある種のパーツを揃えれば1両分を作成することができるため、1両単位の増結に利用されることもある。

車両1両をまるごと作成するためには、

  • ボディ
  • 床下セットor動力ユニット
  • 台車(M車の場合は動力台車)
  • パンタグラフ(必要な場合)

が必要で、屋上機器・幌はボディに、座席・ライトユニットは床下セットに、カプラーは台車または床下セットに付属する。

車両を組み立てる

今回は1号車のクロE260-2を組み立てるので、対応するボディ、床下セット、台車を購入。

f:id:TH53439830:20210504002934p:plain

袋から取り出すとこんな感じ。床下セットには専用の室内灯プリズムが付属。

f:id:TH53439830:20210504002951p:plain

なお組立方法は素直にはめるだけ。最近のKATO製品の台車はスナップオン形式となっており、接着剤はおろかネジも不要である。

そして組み上がったのがこちら。(上:海側、下:山側)

f:id:TH53439830:20210504003007p:plain

不満殺到!その理由は……

実はこの製品の発売当初からネットで批判されている箇所が2つある。

  • 先頭車スカートの内部に一部塗装がされていない
  • 床下機器が一体成形のため一部機器のカラーが異なる

どちらも印刷や製品化の都合上仕方ない部分ではあるが、今回はこの2箇所に色差しをおこなることとした。

塗装工程①:マスキング

スカートは該当パーツを取り外し、余計な部分まで塗装されないようマスキング。

f:id:TH53439830:20210504003027p:plain

床下機器についても該当機器のある周辺のパーツを取り外してマスキング。ちなみにKATO製品はDCCフレンドリーということもあり、ちょうどDCC加工部にこの機器が配置されたためこれだけのパーツのみで作業が可能となっている。

f:id:TH53439830:20210504003047p:plain

塗装工程②:調色

塗料については有機溶媒不使用の水性アクリル塗料「ファレホ」から写真の4種を使用。

  • 70951 ホワイト
  • 70953 フラットイエロー
  • 70990 ライトグレー
  • 70855 ブラックグレイズ

f:id:TH53439830:20210504003110p:plain

スカートには車体と同様の白を塗装するのだが、完全な「純白」ではないため黄色を使い調色。写真の配分から始め微調整し使用した。

f:id:TH53439830:20210504003130p:plain

床下機器については、実写の落成時はシルバーであったが、それではなじまないので「明るいライトグレー」を選択。ライトグレーに更に白を使い調色。最終的には写真の倍の白を使用することになった。

f:id:TH53439830:20210504003150p:plain

塗装工程③:塗装

肝心の塗装では、対象面積が小さいため筆ではなく爪楊枝を使用。

f:id:TH53439830:20210504003209p:plain

乾燥後、マスキングを外したのがこちら。床下機器の方は多めの水で溶かしたブラックで墨入れを実施。

f:id:TH53439830:20210504003229p:plain

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作業完了(おわりに)

車体に組み戻すとこんな感じ。無事それらしさがアップしたように思える。

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ちなみにこの塗料、金属塗料皿内で完全に乾燥しない間はこのようなゴム膜のような状態になるので、この段階で爪楊枝でかき集めてしまえば簡単にきれいにすることが可能。紙ゴミも最小限で済むうえに汚水も発生しないので環境にも良い。

f:id:TH53439830:20210504003433p:plain

それでは今回はここまでです。閲覧ありがとうございました。

【速報】最大888連ガチャは実際のところ何連引くことができるのか【祝8周年】

どーも、THでございます。お久しぶりでございます。

今回は、スマートフォン向けゲームアプリ「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」(通称:黒ウィズ)がこの度8周年を迎え、「最大888連無料ガチャ」が開催されますので、期待値を計算してみようと思います。

※一個人の考察となるため、信じるかどうかは自己責任でお願いします。

 

詳細な導出は前年記事を参考にしていただくとして、

このガチャの現時点で判明している仕様は以下の通り。

  • 期間は10日間
  • 各日の初回10連ガチャ後、1回目の「継続チャレンジ」が発生
  • 「継続チャレンジ」に成功すれば10連ガチャをもう一度引くことが可能
  • 「継続チャレンジ」は10連ガチャを引くたびに発生
  • 「継続チャレンジ」に失敗した時点でその日のガチャは終了
  • 最大888連まで引くことが可能
  • 端数の8連分は確定で引ける単発
  • 9日目まで初回の「継続チャレンジ」に全て失敗している場合は、最終日の初回の「継続チャレンジ」は必ず成功する。

※前年記事→

th53439830.hatenablog.com

th53439830.hatenablog.com

よって最大888連の内、

  • 単発となる8連分
  • 各日初回10連×10日分=100連分
  • 「継続チャレンジ」の成功が保証されている1回分=10連分

は確率計算から除外される。

888連から上記除外分の118連を除くと770連となるため、前回同様、

「継続チャレンジ」の10回目の失敗までに何回成功できるか』に着目して計算する。

77回目の成功でそれまでの失敗回数にかかわらず強制終了となるため、

  • 成功回数76回以下で失敗回数が10回に達して終了する場合
  • 失敗回数9回以下で成功回数が77回に達して終了する場合

の2つで場合分けを行う。

なお、以降では「継続チャレンジ」の成功確率は試行回数にかかわらず、

一定値p (0\lt p\lt 1)であるとする。

成功回数76回以下で失敗回数が10回に達して終了する場合

※最後の判定は必ず「失敗」となる。

0回成功:\displaystyle _{9}\textrm{C}_{0}(1-p)^{9}\cdot(1-p)

1回成功:\displaystyle _{10}\textrm{C}_{1}p(1-p)^{9}\cdot(1-p)

2回成功:\displaystyle _{11}\textrm{C}_{2}p^{2}(1-p)^{9}\cdot(1-p)

n回成功:\displaystyle _{n+9}\textrm{C}_{n}p^n(1-p)^{9}\cdot(1-p)

76回成功:\displaystyle _{85}\textrm{C}_{76}p^{76}(1-p)^{9}\cdot(1-p)

失敗回数9回以下で成功回数が77回に達して終了する場合

※最後の判定は必ず「成功」となる。

0回失敗:\displaystyle _{76}\textrm{C}_{0}p^{76}\cdot p

1回失敗:\displaystyle _{77}\textrm{C}_{1}(1-p)p^{76}\cdot p

2回失敗:\displaystyle _{78}\textrm{C}_{2}(1-p)^{2}p^{76}\cdot p

n回失敗:\displaystyle _{n+76}\textrm{C}_{n}(1-p)^{n}p^{76}\cdot p

9回失敗:\displaystyle _{85}\textrm{C}_{9}(1-p)^{9}p^{76}\cdot p

したがって、求める期待回数は、

\begin{align}
E=&\sum_{k=0}^{76}{\left\{k\cdot_{k+9}\textrm{C}_{k}p^k(1-p)^{10}\right\}}+77\sum_{k=0}^{9}{\left\{_{k+76}\textrm{C}_{k}(1-p)^{k}p^{77}\right\}}
\end{align}

となる。

更に、今回は継続確率がp=0.8と明言されているので、

\begin{align}
E=&\sum_{k=0}^{76}{\left\{k\cdot_{k+9}\textrm{C}_{k}\left(\frac{4}{5}\right)^k\left(\frac{1}{5}\right)^{10}\right\}}+77\sum_{k=0}^{9}{\left\{_{k+76}\textrm{C}_{k}\left(\frac{1}{5}\right)^{k}\left(\frac{4}{5}\right)^{77}\right\}}
\end{align}

となる。

これをソフトウェアに計算させると、

\begin{align}
E&=\frac{2062636427443882815003221383742311557621049144235817923694504}{51698788284564229679463043254372678347863256931304931640625}\\
&\fallingdotseq 39.8971909378
\end{align}

で、最終的には期待値516.97191連となる。

各ガチャ数ごとの確率は下記画像の通り。

f:id:TH53439830:20210308015646p:plain

f:id:TH53439830:20210308015932p:plain

積分布図は下記の通り。これを見ると、9割ほどの確率で350回(前年開催時の期待値)を越え、5割の確率で500回ほど引くことができるようである。

f:id:TH53439830:20210308020134p:plain

それでは今回はここまでです。ご清聴ありがとうございました。

鉄コレ・南海9000系マイトレイン整備

どーも、THでございます。今記事では下記記事にて取り上げた、南海電鉄9000系マイトレインの鉄コレを走行可能な状態(いわゆるNゲージ化)した際の手段・手順等になります。

th53439830.hatenablog.com

施工内容

今回の整備では、交換・改造含め以下の工程で作業を進めた。

  1. 金属車輪への交換
  2. クーラー墨入れ
  3. 前面連結器のTN化
  4. アンテナ取付
  5. パンタグラフ交換
  6. 動力ユニット取付
  7. 増設ヒューズ設置
  8. 貫通幌の設置
# 施工内容 クハ9501 モハ9001 モハ9002 クハ9502
1 金属車輪への交換
2 クーラー墨入れ
3 前面連結器のTN化    
4 アンテナ取付    
5 パンタグラフ交換      
6 動力ユニット取付      
7 増設ヒューズ設置      
8 貫通幌の設置      

※左側がなんば方面、右側が関西空港和歌山市方面。

施工詳細

1.金属車輪への交換(全車)

  • TT-04Rを2セット使用
  • スペーサーは大きい方のみ使用

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2.クーラー墨入れ(全車)

  • 上部と側面をファレホの「ブラックグレイズ(70.855)」で塗装

f:id:TH53439830:20200829185413p:plain

f:id:TH53439830:20200829185434p:plain

3.前面連結器のTN化(クハ9501/9502)

  • 207系用TNカプラー<JC25>を使用
  • 実車に合わせ電連を1段削り取り

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4.アンテナ取付(クハ9501/9502)

  • 製品付属のものを所定位置に取付

5.パンタグラフ交換(モハ9001)

  • メーカー指定のものを取付

6.動力ユニット取付(モハ9001)

今回使用したのはGM製コアレスモーター20m級Aであるが、台車間距離と連結面までの距離に差異があるため、動力台車・動力ユニットに加工が必要となる。

動力台車の加工

①カプラーポケットを切断

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②走行用パーツのカプラースペーサー(小)を接着し、カプラーを取付

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f:id:TH53439830:20200829191314p:plain

動力ユニットの加工

①台車受けの端1mmを切除

f:id:TH53439830:20200829191347p:plain

②ユニットカバーの突起部分を切除、車体窓パーツに干渉する部分を切削

③スペーサー部分にプラ板を接着し延長

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④床下機器は0.5mm x 1.5mmのPlastructを59.5mm使い、ダイキャストの凹みを埋めてから、モーターボックスと干渉する部分を切削し接着

7.増設ヒューズ設置(モハ9001)

  • 増設ヒューズはKATOのAssyパーツ「京急2147 ヒューズ箱(中)(Z04-7711)」を使用
  • すでにある2つのヒューズ共々ファレホ「ライトグレー(70.990)」で塗装

f:id:TH53439830:20200905162445p:plain

下記画像の赤丸で囲んだものが増設されたヒューズ箱である。

f:id:TH53439830:20200905185052p:plain

8.貫通幌の設置(クハ9501)

通勤車の4連・2連にはなんば側先頭車に貫通幌が付けられているため、これを再現。

  • 一番サイズの近いGM製パーツ(No.8613)を使用
  • 側面・内面をファレホ「ライトグレー(70.990)」で塗装

f:id:TH53439830:20200905192900p:plain

f:id:TH53439830:20200905192917p:plain


これで自走化&一応(最低限)のディテールアップが完了しました。(走らせられる環境が自宅にないので試運転はできていません)(車外スピーカーから目をそらしつつ)

今記事はここまでとなります。次回作は未定です。

早朝から並んで鉄コレを買った話

どーも、THでございます。今回は約半年前(執筆時点)に購入した「鉄道コレクション」(以降鉄コレ)の話をしたいと思います。

なんで今さらって?

そりゃヒトの記憶はだんだん薄れていくもんなので忘れる前に書かないといかんのですよ。はい。


時は2020年1月25日早朝、場所は南海電鉄堺駅すぐ。

この日は商業施設「プラットプラット」で『鉄道コレクション南海9000系4両セット』の販売会があった。

www.nankai.co.jp

朝6時半過ぎに着いた時点で何人かは不明だが結構な人数が並んでいた。

また当日の天気は晴れ。ということは当然ながら寒いわけである。カイロ片手に携帯で色々とチェックしつつ販売開始時刻を待つことに。

そして販売開始となったのだが待機列がなかなか動かない。まさしく牛歩の歩み。(周辺の購入者とも「遅いよね」などと言いつつ待たされていた)

最終的には開始から1時間と少したった頃に「マイトレイン」のみ(+Bトレを1つ)を確保。

その後はなんばまで移動しパーツ類を少し買い足して終了。


さて、今回の販売会、実はかなりの人数が並んでいたようで、GoogleMapsを利用して概算したところ1200人以上並んでいた様子。

(詳細は下記ツイートにて)

しかしながらこの日午後の時点で「現行色(限定1200)」「マイトレイン(限定800)」ともにヤフオクやメルカリなどで10を超える数の転売など(しかも定価の4倍!)が確認されていて非常に腹立たしい思いをしたのは言うまでもない。


今回は以上となります。購入した車両は現在進行系で加工中です。

【備忘録】はてなブログ「見たまま編集モード」でMathJaxを使いこなす【コマンド編1】

※この記事はMathJaxおよび\LaTeXを使用しています。

どーも、THでございます。

前回、基礎編と題して下記記事を公開しましたが、今回はコマンド編の第1回となります。

th53439830.hatenablog.com

なお、コマンドがとる引数については、以下の条件を満たせば{}を省略できます。

  • 引数が1つのみ
  • 引数内の文字が1文字のみ
  • 直前に[]などのオプションがない

基本的な演算

四則演算と等号 + - \times \div =
[tex:1+2-3\times 4\div 5=0.6]

1+2-3\times 4\div 5=0.6

乗算省略記号(内積・ドット積) \cdot
[tex:a\cdot b=ab]

a\cdot b=ab

分数(インライン表示) \frac{}{}
[tex:t\div 2=\frac{t}{2}]

t\div 2=\frac{t}{2}

分数(ディスプレイ表示) \dfrac{}{}

dは「displaystyle」のdである。

[tex:t\div 2=\dfrac{t}{2}]

t\div 2=\dfrac{t}{2}

累乗 ^{}
[tex:2^{10}=1024]

2^{10}=1024

平方根 \sqrt{}
[tex:\sqrt{36}=6]

\sqrt{36}=6

累乗根 \sqrt[]{}

[tex:]表記中:\sqrt\[\]{}

\begin{}\end{}環境中:\sqrt[]{}

[tex:]表記では内部の[]に対してエスケープ処理が必要となる。

[tex:\sqrt\[3\]{8}=2]

\sqrt[3]{8}=2

\begin{align}
\sqrt[3]{8}=2
\end{align}

\begin{align}
\sqrt[3]{8}=2
\end{align}

階乗 !
[tex:5!=1\cdot 2\cdot 3\cdot 4\cdot 5=120]

5!=1\cdot 2\cdot 3\cdot 4\cdot 5=120

比較演算子

大なり \gt
[tex:a\gt 3]

a\gt 3

小なり \lt
[tex:0\lt x]

0\lt x

大なりイコール \geq \geqq

qの個数は下線の本数と同じである。

[tex:1\geq t]
[tex:t^2\geqq 0]

1\geq t
t^2\geqq 0

小なりイコール \leq \leqq

qの個数は下線の本数と同じである。

[tex:0\leq x\leq 5]
[tex:0\leqq y\leqq 4]

0\leq x\leq 5
0\leqq y\leqq 4

ほぼ等しい \fallingdotseq
[tex:\sqrt{3}\fallingdotseq 1.7320508]

\sqrt{3}\fallingdotseq 1.7320508

等しくない \neq
[tex:\sqrt2 +\sqrt3 \neq \sqrt5]

\sqrt2 +\sqrt3 \neq \sqrt5

アルファベット

立体 \rm

アルファベットはそのまま入力するとイタリック体(斜体)となるが、コマンド\rmを直前に使用するとそれ以降が立体表記となる。

[tex:\rm abcdefghi]

\rm abcdefghi

部分的に立体にする場合は、コマンドと対象文字を{}で囲んで明示化する必要がある。

[tex:abc{\rm def}ghi]

abc{\rm def}ghi

ギリシャ文字

小文字

[tex:]表記中と\begin{}\end{}環境中で同じコマンドが使えるもの

アルファ:[tex:\alpha] ベータ:[tex:\beta] ガンマ:[tex:\gamma]
デルタ:[tex:\delta] ゼータ:[tex:\zeta] シータ:[tex:\theta]
イオタ:[tex:\iota] カッパ:[tex:\kappa] ラムダ:[tex:\lambda]
ミュー:[tex:\mu] ニュー:[tex:\nu] グザイ:[tex:\xi] パイ:[tex:\pi]
ロー:[tex:\rho] ウプシロン:[tex:\upsilon] ファイ:[tex:\phi]
カイ:[tex:\chi] プサイ:[tex:\psi] オメガ:[tex:\omega]

アルファ:\alpha ベータ:\beta ガンマ:\gamma
デルタ:\delta ゼータ:\zeta シータ:\theta
イオタ:\iota カッパ:\kappa ラムダ:\lambda
ミュー:\mu ニュー:\nu グザイ:\xi パイ:\pi
ロー:\rho ウプシロン:\upsilon ファイ:\phi
カイ:\chi プサイ:\psi オメガ:\omega

なお、イプシロンは通常見られる形で使用する場合は特殊なコマンドとなる。

[tex:\varepsilon]←よく見る形
[tex:\epsilon]←あまり見ない形

\varepsilon←よく見る形
\epsilon←あまり見ない形

[tex:]表記中ではコマンドが使えるが、\begin{}\end{}環境中では使えないもの

[tex:]表記中:コマンドによる記述

エータ:[tex:\eta] シグマ:[tex:\sigma] タウ:[tex:\tau]

エータ:\eta シグマ:\sigma タウ:\tau

\begin{}\end{}環境中:ギリシャ文字をそのまま入力
※「はてなキーワード」によりコマンドがリンク化されMathJaxが変換できなくなる。
\begin{}\end{}環境中では\itコマンドで斜体にする必要がある。(iOS以外では自動で斜体になるが)

\begin{align}
\it ηστ
\end{align}

\begin{align}
\it ηστ
\end{align}

③アルファベットと同形のもの

オミクロン:[tex:o]

オミクロン:o

大文字

[tex:]表記中と\begin{}\end{}環境中で同じコマンドが使えるもの

立体表記

ガンマ:[tex:\Gamma] デルタ:[tex:\Delta] シータ:[tex:\Theta]
ラムダ:[tex:\Lambda] グザイ:[tex:\Xi] パイ:[tex:\Pi]
ウプシロン:[tex:\Upsilon] ファイ:[tex:\Phi]
プサイ:[tex:\Psi] オメガ:[tex:\Omega]

ガンマ:\Gamma デルタ:\Delta シータ:\Theta
ラムダ:\Lambda グザイ:\Xi パイ:\Pi
ウプシロン:\Upsilon ファイ:\Phi
プサイ:\Psi オメガ:\Omega

斜体表記

ガンマ:[tex:\varGamma] デルタ:[tex:\varDelta] シータ:[tex:\varTheta]
ラムダ:[tex:\varLambda] グザイ:[tex:\varXi] パイ:[tex:\varPi]
ウプシロン:[tex:\varUpsilon] ファイ:[tex:\varPhi]
プサイ:[tex:\varPsi] オメガ:[tex:\varOmega]

ガンマ:\varGamma デルタ:\varDelta シータ:\varTheta
ラムダ:\varLambda グザイ:\varXi パイ:\varPi
ウプシロン:\varUpsilon ファイ:\varPhi
プサイ:\varPsi オメガ:\varOmega

[tex:]表記中ではコマンドが使えるが、\begin{}\end{}環境中では使えないもの

立体表記

シグマ:[tex:\Sigma]

シグマ:\Sigma

\begin{align}
Σ
\end{align}

\begin{align}
Σ
\end{align}

斜体表記
\begin{}\end{}環境中では\itコマンドで斜体にする必要がある。

シグマ:[tex:\varSigma]

シグマ:\varSigma

\begin{align}
\it Σ
\end{align}

\begin{align}
\it Σ
\end{align}

③アルファベットと同形のもの

立体表記

アルファ:[tex:\rm A] ベータ:[tex:\rm B] イプシロン:[tex:\rm E]
ゼータ:[tex:\rm Z] エータ:[tex:\rm H]イオタ:[tex:\rm I]
カッパ:[tex:\rm K] ミュー:[tex:\rm M] ニュー:[tex:\rm N]
オミクロン:[tex:\rm O] ロー:[tex:\rm P]
タウ:[tex:\rm T] カイ:[tex:\rm X]

アルファ:\rm A ベータ:\rm B イプシロン\rm E
ゼータ:\rm Z エータ:\rm Hイオタ:\rm I
カッパ:\rm K ミュー:\rm M ニュー:\rm N
オミクロン:\rm O ロー:\rm P
タウ:\rm T カイ:\rm X

斜体表記

アルファ:[tex:A] ベータ:[tex:B] イプシロン:[tex:E]
ゼータ:[tex:Z] エータ:[tex:H]イオタ:[tex:I]
カッパ:[tex:K] ミュー:[tex:M] ニュー:[tex:N]
オミクロン:[tex:O] ロー:[tex:P]
タウ:[tex:T] カイ:[tex:X]

アルファ:A ベータ:B イプシロンE
ゼータ:Z エータ:Hイオタ:I
カッパ:K ミュー:M ニュー:N
オミクロン:O ロー:P
タウ:T カイ:X


今回はここまでとなります。次回は関数等のコマンドを中心に紹介したいと思います。

【備忘録】はてなブログ「見たまま編集モード」でMathJaxを使いこなす【基礎編】

※この記事はMathJaxおよび\LaTeXを使用しています。

どーも、THでございます。今記事では、このはてなブログを「見たまま編集モード」で執筆する際の「数式」の記述について取り扱って行きます。

なお、この記事では、【基礎編】と題し、MathJax\LaTeXの基本的な仕様などについて紹介します。

1.MathJaxとは

MathJaxXML記述で用いいられるMathMLや組版システム\LaTeXで記述された数式をブラウザで表示させるためのJavaScriptライブラリで、数学的記述を教科書や試験で見るような形式で表記にすることができる。

2.MathJaxをはてなブログで使用するには

はてなブログを「見たまま編集モード」で記述中に、[tex:]の間に数式としてさせたい文字または\LaTeXコマンド文を入力する。なお、基本的には全て半角英数字での入力となる。

また、空白は無視されるので、明示的に空白が必要な場合は、コマンドによる入力となる。*1

例えば、

[tex:x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}]

と入力すると、

x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}

と表示される。

3.数字とアルファベット・加減算と等号はそのまま入力

数字およびアルファベットの場合は、特にコマンドを使用せずそのまま入力する。

[tex:123456789.0]
[tex:abcdefghijklmnopqrstuvwxyz]
[tex:ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ]

123456789.0
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ

加算・減算および等号についても、そのまま入力する。

[tex:57+68-31=94]

57+68-31=94

4.コマンド

コマンドは、\(バックスラッシュ)とそれに続く英文字で構成され、記号や特殊文字などの入力に用いられる。また、コマンドの直後の{}は引数と呼ばれ、この中に数字などを入力する。(引数を必要としないコマンドも存在する。)

例:乗算と除算・分数

乗除や分数は、加減算と異なりコマンドでの入力となる。

[tex:2\times 3\div 5]は、分数では[tex:\frac{6}{5}]と表記される。

2\times 3\div 5は、分数では\frac{6}{5}と表記される。

5.インライン数式とディスプレイ数式

\LaTeXによる数式表現には、「インライン数式」と「ディスプレイ数式」があり、分数など縦方向に大きい数式の表示に差異がある。

それらについては、それぞれ専用のコマンドを用いて表示を制御することができる。

インライン数式による分数の表記:[tex:\frac{a}{b}]
ディスプレイ数式による分数の表記:[tex:\dfrac{a}{b}]

インライン数式による分数の表記:\frac{a}{b}
ディスプレイ数式による分数の表記:\dfrac{a}{b}

6.環境コマンド(6/21追記)

上記までで説明した表記は主に「文中に数式を挿入して表示する」ための方法だったが、試験問題などで「中央に数式だけが記されている」シーンを見たことがある人も多いはず。

それを再現するコマンドも存在し、「環境コマンド」などと呼ばれている。

それが\begin{}\end{}である。なお、これらのコマンドを使用する場合は、[tex:]による表記はできない。

また、これらのコマンドを使用する前に1つ以上[tex:]による表記が必須である。

当ブログでは、上記の制約を満たすために、記事の先頭で、

※この記事はMathJaxおよび\LaTeXを使用しています。

と記述している。

例:align環境による複数行表示

\begin{align}
\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}&=\dfrac{3}{6}+\dfrac{2}{6}\\
&=\dfrac{5}{6}
\end{align}

\begin{align}
\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}&=\dfrac{3}{6}+\dfrac{2}{6}\\
&=\dfrac{5}{6}
\end{align}


これで、【基礎編】は以上となります。今後の記事ではコマンドの種類などについて紹介して行きたいと思います。

では今回はこの辺で。

*1:コマンドの切れ目など読みやすくするために空白は適宜入れたほうが良い。